破壊神の話

ヒンドゥー教には最高神として、以下の三貴神がいる。
破壊神シヴァ、創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ。

一神教と多神教で分けた場合、これは多神教に該当すると思われがちだが、実際には一神教の部類に入ると思われる。
一神教の概念としては、唯一絶対の神以外の存在は認めないとものだが、ヒンドゥー教もこの三貴神以外は認めていない。
多神教が割合緩やかに他の神を認めているのと比べれば、明らかに多神教とは異なものであることがわかる。

ヒンドゥー教徒は、自身のお気に入りの神をこの三貴神から選び、その神さまに一生帰依する。
例えばAさんはシヴァ、Bさんはブラフマーと言う具合で、好きな神さまを選んでそれを唯一絶対の神とする。
なので、一神教の概念と変わらないだろう。

この三貴神の中で、一番人気があるのが破壊神シヴァである。
創造神ブラフマーが一番人気になりそうだけれども、そうではないらしい。

しかも、遥か古代からこの人気は変わっていない。
あの釈迦の立場はヒンドゥー教では、破壊神シヴァの9番目の生まれ変わりと言うことになっている。
インド一番のアイドル釈迦を、破壊神シヴァに当てるところなんか、いかにも一番人気という感じか?

しっかし、「破壊神」が一番人気なんて、インド人ってそんなに攻撃的なんだろうか?

この、破壊->創造->維持と言うサイクルは、全ての変革時に現れる。
政治、経済、ビジネス、恋愛や人生だってそうだ。
過去の日本の国家変革時にも同じサイクルが現れている。

戦国時代の破壊神は、「織田信長」だろう。
既存の概念をことごとく破壊し尽くした。
比叡山焼き討ち(既存の宗教利権の破壊)、楽市楽座(既存の商業利権の破壊)。
戦法や布陣、部下の扱い方や徴用の仕方、どれをとっても型破りだ。

次に現れる創造神だが、国家の変革時には、統一、平定、新国家建設という形で現れる。
なので、該当するのは「豊臣秀吉」だろう。
彼は国内を統一、平定する。

それでバトンタッチすれば良かったのだが、少々権力に留まりすぎた。
破壊神は破壊しかできないのと同じく、創造神はそれしかできない。
秀吉は死ぬまで拡大路線、朝鮮だろうが明だろうが、突っ走るしかないのである。

そうなると、当然、維持神は「徳川家康」だ。
彼はこれから先、250年続く江戸幕府を築き上げる為の基礎を作る。

この各過程のバトンタッチがうまくいかないと、国を誤る。
上記の例では、秀吉->家康のところでもたついた。
なので、朝鮮出兵は相当痛手を被った。
鳴くまで待ってる場合じゃなかったよ。

この辺が上手く言ったのが幕末だ。
まあ、あの時代、もたついていたら植民地になっていたから、奇跡のバトンタッチと言ってもいい。

破壊神は「坂本龍馬」。
やはり彼が既存のしがらみを断ち切ったのが大きい。
武士が美徳としてきたものでも、革命に必要ならば0ベースで考え、改めていった。

創造神は「西郷隆盛」だ。
京都から函館まで全国を平定していった。
戦国末期はここのサイクルでもたついた。

やはりと言うか、西郷も朝鮮出兵を言い出した。
国内を平定した後、更なる戦線拡大が好きだからだ。

しかしながら、ここのバトンタッチがうまくいった。
西郷が矛を収めたのだ。
これが出来る人間はそうはいない。

幕末の奇跡は彼のこの行為に依るものと気付いている人間はどれほどいるのか?
大方の革命の失敗は、サイクルが上手く廻らないこと。
明治維新の大成功は、西郷の死を待つまでもなく、サイクルの次の過程に(即座に)廻ったこと。

そして、維持神は「伊藤博文」。
これは言うまでもないだろう。
憲法や国会を作り、その後の明治政府、近代国家の礎を築いた。

この様に、国家の大革命は、破壊->創造->維持のサイクルで成し遂げられるというのがわかるだろう。

中華人民共和国だって、孫文->毛沢東->周恩来だ。(蒋介石は明智光秀のポジションかな?)

信長、秀吉、家康、好きな戦国武将は?
と聞いた時に、やはり手堅い人気があるのは、「織田信長」だ。

じゃあ、好きな幕末の志士は?
やはり一番人気は、「坂本龍馬」だ!

なるほど、インド人に限らず、破壊神は人気がある。

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