近代の三大発明って、知ってる?
火薬、羅針盤、活版印刷術?
いえいえ、それはルネッサンスの三大発明。
(まあ、中国では遥か前に3つとも発明されていたんだけどね)
近代における三大発明とは、地動説、進化論、そして無意識の発見。
ええー、何それ?って思うでしょ?
我々日本人にとってみれば、何てことはないのですが、西洋文明にとってみれば凄く重要なことなんです。
実は、この3つに共通しているのは、”神殺し”です。
この地上は、神さまがお作りになったもの、それが動くなんてとんでもないと考えられていたのです。
地動説はコペルニクスが発見したのですが、それを更に主張したガリレオは、宗教裁判にかけられました。
人間は神さまが自身の姿に似せてお作りになったもの、それが猿から進化したなんて・・・。
今でもアメリカでは、進化論は俗説扱いです。
そして人間の精神は、神が支配しているもの。
中世までは無意識(例えば、出来心)とは悪魔に支配された状態を指していました。
神と悪魔の思いを、意識と無意識の精神構造へと置き換えた概念もまた、教会の権威を失墜させました。
(実際に、フロイトとその弟子ユングの生み出したカウンセリングと言う手法は、現代でも年々、教会の懺悔室の訪問者を激減させています。)
中世の西洋文明にとっては、日本人(もしくは現代人)が思う以上に、教会は唯一絶対の存在であり、思想構造はそこから抜け出すことは困難でした。
この3つの発明によって、西洋文明は神を殺し、中世から近代へと発展したと言うことです。
こう考えると、我々日本人が、いかに異端か、いかに特殊かがわかりますよね?
神殺しを行わずに、近代文明を発達させたのですから。
それこそユングの言う「父親を殺し、母親と交わる」思春期を、日本人だけは経ないで大人になるそうです(笑)。